
「KASHIRA」は、蕎麦屋・うどん屋・和菓子店・居酒屋など、和の世界観を大切にする店舗サイト向けのWordPressテーマです。
最大の特徴は、画面を左右に分割し、一方に大きな写真や動画を表示しながら、もう一方のコンテンツをスクロールできる「スプリットレイアウト」で、縦書きや余白を活かしたデザインと組み合わせることで、一般的な店舗サイトとは異なる印象的なサイトを作れます。
また、写真を大きく見せる設計のため、ページ数や文章量がまだ少ない小規模店舗でもサイトを成立させやすいのも特徴です。
他にも「お品書き」「お知らせ」、予約・電話などへのCTA、LP作成機能など、店舗サイトの運営に役立つ機能も用意されています。
この記事では、「KASHIRA」で具体的に何ができるのか、メリットや注意点まで詳しく解説します。
KASHIRAの特徴・主な機能
大きな写真と縦書きのスプリットレイアウトで和の世界観を表現できる
「KASHIRA」の最大の特徴がPC画面を左右に分けて表示するスプリットレイアウトです。
一方にメインビジュアルを固定しながら、もう一方のコンテンツをスクロールさせられるため、料理や店内、商品などの写真を常に見せながら情報を読んでもらえます。
そしてトップページのヒーローには画像スライダーだけでなくmp4動画も設定でき、キャッチコピーは縦書き・横書きから選択可能で、画像にはフェードやズームなどのアニメーションも設定できます。
また、下層ページにもスプリットレイアウトを利用できるため、店舗紹介やアクセス、ブランド紹介などでも統一した世界観を維持できます。
特に料理、職人の仕事風景、店舗の内外装など、写真そのものがブランドの魅力になる店舗と相性の良いデザインです。
その反面、使用する写真の品質によってサイト全体の印象が左右されやすいテーマとも言えます。
必要なパーツを組み合わせて少ないコンテンツでもトップページを作りやすい
トップページでは、
- デザインコンテンツ
- カバー画像
- 投稿記事一覧
- お知らせ一覧
- フリースペース
の5種類のコンテンツを組み合わせられます。
各コンテンツは追加・削除や表示・非表示を切り替えられ、ドラッグ&ドロップで順番を変更できるので店舗紹介、お品書き、お知らせ、アクセスなど、必要な情報を選びながらページを構成できる仕組みです。
そしてフリースペースではHTMLやWordPressのパターンのほか、バナー、動画、SNS投稿、Googleマップなどを利用することもできます。
なので完全に白紙の状態から自由配置するページビルダーとは異なり、KASHIRA側で用意されたパーツを組み合わせて店舗向けのページを作る設計です。
これによって開業直後で掲載できるページやブログ記事が少ない店舗でも、写真を活かしながら見栄えのするトップページを作りやすくなっています。
「お品書き」で料理やサービスを種類別に整理して掲載できる
「KASHIRA」には通常のブログ投稿とは別に、カスタム投稿タイプ「お品書き」が用意されています。
デモサイトでは「そば」「天ぷら」「飲み物」などを個別のページとして作成し、料理名と価格を一覧で掲載しており、専用の「お品書きリスト」を使えば、HTMLを書かなくても品名と価格を整ったレイアウトで表示できます。
また、「お品書き」という名称やURLスラッグは変更出来るので、飲食店だけでなく「商品紹介」「サービス」「事業紹介」などとして使うこともできます。
ただし、これは料理や商品を紹介するためのコンテンツ管理機能で、カート、在庫管理、決済などを備えたEC機能では無いので気を付けて下さい。
電話や外部予約サービスへの導線をサイト内の複数箇所に設置できる
「KASHIRA」では、共通の「お問い合わせボタン」を最大3個登録可能で、それぞれにURLまたは電話番号を設定できるので、Web予約、電話予約、問い合わせ、LINE、外部予約サービスなどへの導線として利用できます。
そして登録したボタンはショートコードで記事や固定ページに呼び出せるほか、ドロワーメニューなどにも表示できます。
なので元の設定を変更するだけでショートコードを設置した複数箇所に反映されるので、予約先を変更した際の管理もしやすいです。
さらにスマートフォンでは、画面下部にアイコンメニュー・画像バナー・テキストCTAのいずれかを固定表示が可能で、電話番号を設定すれば、閲覧中のユーザーがそのまま電話をかけることも可能です。
ただし、KASHIRA自体に予約管理システムが搭載されているわけではありません。
日時選択、空き枠管理、予約台帳、決済などが必要な場合は、外部予約サービスや予約プラグインなどを別途用意し、「KASHIRA」からそこへ誘導する形になります。
ブログとは別の「お知らせ」で営業情報を分かりやすく管理できる
通常投稿とは別に「お知らせ」用のカスタム投稿が用意されているため、ブログ記事と店舗からの告知を分けて管理が可能で、臨時休業、営業時間変更、季節限定メニュー、イベントなどを掲載する用途に向いてます。
さらにサイト上部のヘッダーメッセージに文章とリンクを設定出来るので、急な営業時間変更など、特に見てほしい情報を目立つ位置からお知らせページへ誘導する使い方も可能です。
ページによってスプリットと通常レイアウトを使い分けられる
「KASHIRA」はすべてのページを2分割表示にする必要はありません。
固定ページなどではスプリットレイアウトのほか、分割しない「オープンレイアウト」も選択できるので、
- 店舗紹介やアクセスはスプリット
- 文章量の多いブログや情報ページはオープンレイアウト
といった使い分けが可能です。
また、オープンレイアウトではサイドバーなし・左・右も選択できるため、
「特徴的なデザインは使いたいものの、長文まで2分割で表示したくない」
という場合にも対応しやすくなっています。
季節メニューやイベント、採用向けのLPを追加できる
固定ページにはLP用テンプレートも用意されており、デモサイトではそば打ち体験、採用情報、季節限定メニューなどに使用されています。
そしてLPではメインビジュアルやキャッチコピー、背景画像、CTAボタン、サイドボタン、ヘッダー・フッターなどをページごとに設定できます。
そのため、通常の店舗案内とは別に、季節限定コース、宴会プラン、イベント、求人、キャンペーンなどのページを追加出来るので、店舗サイトを公開した後にページを増やしていきたい場合に役立つ機能です。
ライセンス・サポート
「KASHIRA」は買い切り型のWordPressテーマです。
価格は変更される可能性があるため、最新の価格は公式サイトをご確認ください。
通常ライセンスでは、購入者自身が管理・運営する自己所有サイトであれば、サイト数に制限なく利用できます。
そしてWeb制作会社などがクライアントのサイト制作に利用する場合には、通常ライセンスとは別にTCDの「特別ライセンス」が必要です。
また、購入後のアップデートには追加料金がかからず、この記事を書いている時点の直近だと2026年8月10日にVer1.0.9への更新が行われています。
テーマにはオンラインマニュアルやQ&A集が用意され、テーマのインストール、初期設定、テーマの使い方などについてメールサポートを利用できます。
一方、WordPressそのものの基本操作、サーバー設定、個別カスタマイズなどは無料サポートの対象外です。
KASHIRAのメリット
開業直後でも写真を活かしてブランド感のあるサイトを作りやすい
「KASHIRA」は大量の記事や文章でページを埋めるよりも、大きな写真、縦書き、余白などを活用して世界観を作ることを得意としています。
そのため、ブログ記事や商品ページが十分に揃っていない新規開業店や小規模店舗でも、質の高い店舗・料理写真があれば完成度の高いサイトを作りやすいのがメリットです。
なので、
「まず店舗情報とメニュー、アクセスなど必要最低限の情報で公開し、後からコンテンツを増やしたい」
という場合にも向いています。
ブログ・営業情報・メニューを分けて管理しやすい
通常投稿、お知らせ、お品書き、固定ページ、LPなど、コンテンツの役割を分けて管理できるため、サイトを長く運用しても情報が混在しにくくなっています。
たとえば、
- 通常投稿では店舗のブログやコラム
- お知らせでは臨時休業、お品書きでは料理
- LPでは季節限定キャンペーンを管理する
といった使い分けが可能です。
なのでスタッフ自身で継続して更新していく店舗にとって、サイト構造を整理しやすいことは日々の実用面でメリットとなります。
来店につながる導線をスマートフォンでも確保しやすい
店舗サイトは情報を読んでもらうだけでなく、その後に予約・電話・アクセス確認などへつなげることが重要です。
そして「KASHIRA」ではお問い合わせボタンを共通管理できるほか、スマートフォン画面下にもCTAを固定出来るので、予約ページへの入口を目立つ場所へ配置できます。
なので予約・問い合わせページにユーザーを誘導する仕組みを整えやすくなっています。
和風サイトをゼロからデザインする手間を抑えやすい
汎用テーマの場合は、レイアウトやフォント、写真の見せ方などを自分で組み合わせながらデザインを決める必要があります。
それらに対して「KASHIRA」はスプリットレイアウト、縦書き、大判写真、余白を活かした構成など、デザインの方向性が最初から明確です。
なのでカスタムの自由度が高いことよりも、統一感のある和風サイトを効率よく完成させたい人にとっては、この方向性の明確さがメリットになります。
KASHIRAのデメリット・注意点
和風デザインを求めていない場合はテーマの個性が制約になりやすい
ここまで書いてきた様に、「KASHIRA」の強みはスプリットレイアウトや縦書き、大きな写真を活かした和風・和モダンなデザインにあります。
そのため、IT企業やSaaS、ポップなブランド、大規模な情報サイトなどでは、「KASHIRA」ならではの特徴を活かしにくい可能性が高いです。
横書きや通常レイアウトも利用できますが、テーマのデザイン思想から大きく外れたサイトを作るのであれば、より用途に合ったテーマを選ぶのがおすすめ出来ます。
本格的な予約システムが必要なら外部サービスなどを用意する必要がある
予約先へのCTAは充実していますが、「KASHIRA」に備わっている機能はURLや電話番号を使った誘導のみで、予約日時・人数の選択、空き枠管理、予約台帳、オンライン決済などをテーマ内で管理する仕組みではありません。
なのでオンライン予約などは別の予約サービスやプラグインなどを使う必要があるので気を付けて下さい。
KASHIRAがおすすめな人・サイト
- 蕎麦・うどん・寿司・懐石・天ぷらなど、和の雰囲気を重視する飲食店
- 和菓子、日本茶、和雑貨、呉服、伝統工芸などの店舗・ブランド
- 店舗や料理、商品の写真を大きく見せたいサイト
- 開業直後など、まだ掲載できるページや記事が少ない小規模店舗
- 料理・商品・サービスを種類別に整理して掲載したい店舗
- 電話予約や外部予約サービスへの導線を分かりやすく設置したい店舗
- 季節メニュー、イベント、採用などのLPを自社で追加していきたい店舗
- ブログや営業情報を店舗スタッフ自身で継続更新したい事業者
KASHIRAをおすすめしにくい人・サイト
- 和風・和モダンとは大きく異なるデザインを求めているサイト
- ページデザインを白紙の状態から自由に組み立てたい人
まとめ
この様に「KASHIRA」は、大きな写真と縦書き、スプリットレイアウトを活かして、和の世界観を印象的に見せられる店舗向けWordPressテーマです。
特に、コンテンツ量よりも料理・商品・店舗空間などの写真を主役にしたい小規模店舗との相性が良く、お品書きやお知らせ、CTA、LPなどを使って店舗情報などのコンテンツも整理できます。
一方で和風なデザインに特化した独特な設計になっているので、テーマのデザイン思想から大きく外れたサイトを作りたい場合はこのテーマの良さを活かしにくいです。
なので和食店や和風店舗のブランドイメージを写真で伝え、予約・来店へつなげるサイトを作りたい方におすすめなテーマです。



